消費者を騙す表示!?景品表示法違反とはなに?

消費者を騙す表示!?景品表示法違反とはなに?

消費者を騙す表示の景品表示法違反とはどんな法律?

 

2017年10月、所属弁護士がテレビによく出演することで知られる、A法律事務所が業務停止2ヶ月の懲戒処分を受けたことがニュースになっていました。

 

懲戒処分を受けた理由は、着手金返還キャンペーンを『1ヶ月の期間限定』と謳いながら、5年近くも続けていたことです。

 

小売店が『今買えば特別サービスで、この商品を半額にします!』と言いながら、1年中同じ商品の特別サービスをしているようなものです。

景品表示法違反とは?どんな法律なのか

A法律事務所は2016年2月にも、消費者庁から「債務整理・過払い金返還請求」における広告について、「景品表示法」に違反するとして、「広告の禁止」という措置命令が出されていました。

 

今回は「有利誤認表示」として業務停止命令が下されました。

 

景品表示法とは広告等の表示における基準を規定した法律です。広告等は事業者が一方的に出すものであり、内容や条件が実際のものと違ったり、誇張されていたりすると、消費者がサービスや商品の選定をする際に、適切な選択ができなくなるため、景品表示法によって基準が設けられています。

 

なお、景品表示法によって規制される不当表示には、「優良誤認」と「有利誤認」の2種類があります。

優良誤認表示

優良誤認表示とは「商品やサービスの品質、規格などの内容」について、「実際のものより著しく優良である」、「競争事業者のものより著しく優良である」と消費者に誤認される表示のことです。

 

「著しく」というのは、社会一般に許容される程度を超えているということです。また、「許容される程度」の度合いは、その表示を誤認することで消費者の購買意識がどれだけ左右されるかどうかが判定材料になります。

 

つまり、通常では表示を誤認しなければ購買意識に影響が出ないのに、誤認したことで購買意欲を強く駆り立てられるような表示が優良誤認表示とされます。

 

例えば、以下などの違反例があります。

  1. 機械で製造された麺に「手打ち」と表示していた。
  2. 中古車の販売において、走行距離を「3万km」と謳っておきながら、実際には10万kmも走っていた。
  3. 実際には見ることのできない景観写真等を当該旅行のパンフレットに掲載していた。
  4. 当該ダイエット食品を使用すれば、食事制限が不要で痩せられると表示されていたが、裏付けとなる合理的なデータが存在しなかった。
有利誤認表示

A弁護士事務所が指摘されたのは有利誤認表示ですが、有利誤認表示とは、「商品やサービスの価格などの取引条件」について、「実際のものより取引相手にとって著しく有利である」、「競争事業者に係るものより取引相手にとって著しく有利である」と消費者に誤認される表示のことです。

 

つまり、商品やサービスを提供するにあたり、取引相手に対して実際よりも有利(お得)であると偽って広告したり、同種の競争業者の商品やサービスよりも著しく有利に手に入るように偽って広告したりする行為が有利誤認表示に該当します。

 

有利誤認表示の中で、頻繁に処分を受ける代表的な例が「不当な二重価格表示」や「同一商品の常態的な特別セール」です。

 

例えば、ブランドバッグの半値セールがあると女性客が殺到しますが、それは何よりも「お得感」があるからです。

 

普段20万円で売られているバッグが10万円で買えるとなれば、若い女性は食指が動きます。

 

仮に、同じ商品が半値セールでなくても10万円で売られていたとしたら、元々その商品は10万円の価値の商品ということです(10万円でも利益の出る商品)。そうなると、消費者は10万円の商品に対して儲けた気分になって10万円を支払って買ったことになります。

 

このような行為は場合によっては消費者を欺くことになり、刑法の詐欺罪に問われる可能性もあります。

 

景品表示法はこのような行為を「有利誤認表示」として禁止し、消費者を保護しています。

価値の偽り

A法律事務所は『1ヶ月間限定』として着手金返還キャンペーンを実施しながら、キャンペーンを5年間行っていました。

 

本来高額と思われている弁護士の着手金が「実質無料」というと、非常に「お得」な印象を与えることになります。

 

しかし、5年間も実質無料でできるということは、そもそも着手金を受け取らなくても利益が出るようになっていると想定できます。

 

となれば、小売店における不当な二重価格同様、特別な「お得感」を漂わせて消費者を誤解させたととられても致し方ありません。

 

優良誤認表示と有利誤認表示の違いとは?

優良誤認表示と有利誤認表示は言葉が似ているため混同されがちですが、違いを簡単に言うと、優良誤認表示は商品またはサービスの「品質」についての不当表示であり、有利誤認表示は商品またはサービスの「取引条件(価格など)」についての不当表示です。

 

通販などでダイエットや美容関係の商品の広告がよく出ていますが、不当表示で摘発されるものが少なくないため、購入する際には入念なチェックが肝心です。

 

ちなみに、消費者金融などの誇大広告に関しては、貸金業法での規制が適用されます。仮にプロミス審査で検索し、プロミスの審査が誰にでも通るような広告は誇大広告と見なされます。

 

今はネット社会で、広告がどこにでも出ているのですが、情報リテラシーをしっかり持っていないと、広告に騙されることになってしまいます。

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