自己破産の申立における免責の不認可とは?

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自己破産の申立における免責の不認可とは?

裁判所の画像

自己破産制度の目的は破産者の債務を清算し、経済的な再生を支援することであるため、近年は免責に対する不認可要件が緩和されており、賭博や遊興費での借金でも免責が認められています。

 

現実に、申立人の約90%が免責されていることから、「余程のこと」が無い限り不認可になることはありません。

 

しかし、全員が免責されているわけではなく、免責の認可が下りなければ単なる破産者になるだけであり、借金の返済から逃れることができません。

 

確実に不認可になる要件は過去7年以内に免責を受けたことで、それを除くと、債務者が「浪費や賭博、投機行為、その他の射幸行為によって著しく財産を減らし、債権者に不利益をもたらした」過怠破産罪に該当する場合くらいです。

 

「著しく」財産を減少させるような過大な借金を生活資金とは関係なく、意識的に行っていたかどうかがポイントになります。

免責不許可になる行為とは?

  1. 自己破産の準備をしていながら、それを隠して破産費用調達のための借金をする行為
  2. 故意に財産の一部を隠したり、あるいは不当に処分したりする行為
  3. 裁判所から選任された破産管財人の業務を妨害するような行為
  4. 自己破産を検討している状況で、一部の債権者だけに対して意図的に返済する行為
  5. 信用取引で商品を買い入れて、著しく不利益に処分する行為

特に、注意の必要なのが、@の破産費用調達のための借金です。自己破産の手続きには弁護士費用も入れると数十万円が必要なため、その費用を消費者金融から借り入れるケースがあります。

 

この場合は「返すつもりのないお金を借りる」ことになり、詐欺罪の「人を欺いて錯誤させ、相手の財産を占有する」に抵触する可能性があります。

 

Aの財産が処分されないように隠蔽するというのは滅多にありませんが、たまに起きるのが、管財事件として扱われるのを避けるために財産の名義を書き換えてしまうことです。

 

その理由は財産の隠蔽というよりも、管財事件ではなく同時廃止事件にするためです。つまり、管財事件になると最低でも20万円の裁判所への予納金が必要になり、弁護士費用を加えると50万円以上を用意しなければなりませんが、同時廃止事件であれば予納金は1万円程度で済みますし、弁護士を依頼しないで手続きを進めることも可能になります。

 

財産が20万円以下であれば同時廃止事件になるため、自己破産の手続き前に財産を処分する人がいます。

 

個人の自己破産の場合は小細工程度でしかありませんが、仮に悪質な場合は詐欺破産罪に問われ、10年以下の懲役若しくは1千万円以下の罰金に処せられます。

 

Cは「偏頗弁済(ヘンパベンサイ)」と言います。仮に、知人や会社などから借金をしている場合、迷惑を掛けたくない、出世に悪影響が出るなどの理由から、自己返済の申立前に優先的に返済して債権者から外そうとすることがあります。

 

しかし、債権者平等の原則に反するため、露見すると免責不許可になる可能性がありますし、場合によっては返済を受けた債権者に対して返済金の返還が命じられます。

 

Dの信用取引での不利益処分というのは、例えば「クレジットカードの現金化」などのような行為を指します。

 

クレジットカードのショッピング枠を利用して商品を購入し、その商品を専門業者に転売することで現金に替える行為を現金化と言いますが、返済不能の状態でこのようなことが行われるとクレジット会社は一方的に不利益を被るため、免責が認められない可能性があります。

 

このように自己破産をすれば、必ず支払い義務が無くなるわけではなく、免責が許可されて初めて免除されるのです。特に消費者金融は金利が高いので、借りる場合、消費者金融おすすめの業者から借りた方が安全度は高いでしょう。